小林賢太郎の演劇作品「うるう」を観劇することができるのは、四年に一度のうるう年だけ。
わたしたちは二度目の「うるう」。
2016年に初めて観たときと同じく、素晴らしい、最高の作品だった。ただ一つ違ったのは感じ方。2016年の時よりも、涙がどばどば溢れでたのだ。
心の真ん中の、すっごい奥の方にある、重い蓋がされている部分。
思春期を経て大人になる頃に、きっと無意識でその場所を蓋をしていたのだと思う。重い、重い蓋。
もう蓋をしているのも忘れてたのに、「うるう」を観たとたん、その重い蓋がぱかっと開いた気がした。
その場所には、子供の頃の気持ちとかが詰まっていた。楽しいもの、悲しいもの、不安なもの。とにかくごちゃまぜな感じ。それでもとても美しくて、光の玉みたいにキラキラしてる。
その場所は蓋をするんじゃなくて、常に開けていて、磨いていくべきなんだよ。と教えてもらった気がする。
それはきっと、テレパシー。演劇が終わって、スタンディングオベーションの中、拍手をしながら一瞬だけ無音になる、" 繋がった。"ってはっきり感じた。きっとみんなも。